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老朽化したバルコニーのスチール製手摺。再塗装か交換か?

マンションバルコニー ご相談事例

マンションのバルコニーには、転落防止を目的に1m超の手摺が設けられております。この部位は、マンションによって様々な材質が使用されており、コンクリートで造られているものや、金属で製作しているものなどがございます。金属の場合は、アルミ、ステンレス、スチールなど様々ですが、今回のケースではこれがスチールで造られているマンションでの修繕のご相談から始まりました。
こちらのマンションでは、外壁の老朽化が進み、ひび割れなどが目立ってきておりました。また前回の大規模修繕から13年程経過しているということもあり、1年後に大規模修繕工事を実施する予定となっておりました。しかし外壁のひび割れなどの劣化以上に、目を引くのがバルコニーに設置されている格子状の手摺です。元々はきれいなブルーで塗装されていた手摺が、錆により斑状に赤黒く変色してしまっておりました。
大規模修繕の計画をする際に、全居住者様向けにアンケートを配布させて頂いておりました。これは主に居住者様それぞれがお気づきになった劣化症状を記載して頂く内容となっているのですが、ほとんどの方が手摺の錆を指摘しておられました。バルコニーの手すりを交換する場合も再塗装する場合も外部足場が必要になりますので、大規模修繕工事と同時に実施するのが一般的です。
我々施工業者がおすすめなのが様々な面でメリットがあるアルミ製への交換でありますが、もちろんデメリットもございます。まずは再塗装にくらべ大幅なコスト増となってしまうこと。またスチールにくらべ加工が難しいことです。
スチール製ではパイプを湾曲して特注で加工することも可能ですが、アルミでは難しく直角になってしまいます。これらのデメリットさえクリアできればスチール製より格段に耐食性があるアルミを使わない手はありません。

想定外に交換派と塗装派意見が拮抗!

しかし手摺が変われば、外観がガラッと変わります。特殊な形状の現状の手摺に愛着をもっている方も多く、比較にならない費用になることからアルミに交換したい方と再塗装で現状維持される方と意見が分かれてしまい中々折り合いがつきませんでした。
そこで私たちは、現状の手摺がどれくらい劣化しているのか、できるだけ多くの部屋に入室させて頂き調査することをご提案しました。そこで判明したのは思いのほか進行した劣化症状でした。
手摺はその支柱がコンクリートの中に埋め込まれて固定されているのですが、その埋め込み部分のパイプの腐食が進行しており、切断しかかっているような部分が、かなりのお部屋で見受けられました。再塗装をするにしてもパイプの補修や補強が必要になります。またパイプ内部への雨水の侵入も確認され、漏水の要因になりかねないことから、現状の手摺を維持することの方が長期的に見てデメリットがあるとの結論に至りました。

現状がスチール製の手摺だからといって、一概に交換しなければならない訳ではありません。建物により劣化状況や構造は様々です。工事の計画をする上では、詳細な現地調査の元建物の状態を詳細に把握することが第一歩となります。